大阪国際滝井高校 観劇ブログ
7月27日滝井高校さんの舞台をゲネプロと本番で観劇させて頂きました。
物語はタイムトラベルという非現実の世界だったのですが、一つ一つ丁寧につくられていてすぐに劇の世界に入り込めました。
オープニングダンスも振り付けが揃っていて見ていてワクワクしました。
劇の内容はタイムトラベルが可能となった世界で意図的に過去を変えられしまった主人公の柿本が恋人と離れてしまい、再び出会うためにタイムトラベルをするという話で、最後は無事に2人が出会い、見ていて気持ちがいい程のハッピーエンドでした。
劇の中で印象に残ったセリフが、「音楽は人の心が変わらない限り残る」というようなセリフです。たとえ過去が変わってしまっても柿本の気持ちが強く、恋人を想う気持ちが変わらなかったから再び出会う事が出来たんだと改めて感じました。
また、数々の和歌がセリフにおり込まれており、和歌を通して登場人物の気持ちを代弁するという表現方法に魅せられました。
音響照明のタイミングもぴったりで、特に過去を変えられてしまった時の目眩を表現する際の音響照明はとても勉強になりました。
HPF初参加だとはとても思えないような、堂々とした舞台でした。
大阪国際滝井高校さん、素敵な劇をありがとうございました。
関西創価高校 演劇部一同
枚方なぎさ高校さんの感想です
私自身が、台本のセリフの中で「演劇なんて」という演劇を否定するようなセリフが好きなので、そのセリフが出てきた時に、好みだなぁと思ったのが第一に思ったことでした。
舞台では、平台に車輪を付け、その平台の上に舞台を作り、転換で回転をさせて場面を変えるという動きがあり、一つで二つの舞台に変わることができるというのは、画期的だと思いました。
私は最後の照明に使われていたSFJr(ソースフォージュニア)の水玉の明かりがとても好きでした。
ブルー転換も、シーリングを使わずに地明かり(?)で行っていて、前明かりを使わないところもとても新鮮でした。
音響では、横から聞 こえる時と上から聞こえる時の違いがあったように感じて、少しキョロキョロとしてしまいました。ギターの音と雨の音がとても綺麗で、楽しかったです。
踊らないけれど歌を歌うという新しいミュージカル調の作品で、とても楽しませていただきました。
素晴らしい作品をありがとうございました。
箕面東高校演劇部
清風南海高校観劇ブログ 当番校大谷高校
大谷高校演劇部
淀川工科高等学校 観劇ブログ
7月25日淀川工科高等学校さんの『パンドラの鐘』をゲネプロで観劇させて頂きました。
最初の歌から美しく、すぐに劇世界に入り込むことができました。
全体的にテンポが良く、役者さんの動きの静と動がはっきりしていて、普段から身体をしっかり鍛えられているのが伝わってきました。
そして、1年生も多く出演されている中、どの役者さんもセリフの無い場面などでもしっかりした目線や仕草など細部までこだわられているんだなと思いました。
さらに音照も絶妙で、観ていてとても心地よかったです。
内容は戦争を扱っていて、タイトルのパンドラの鐘とは原爆を例えたものですが、セリフの中にもその様な戦争と関連する言葉や、場面を想像させる言葉が沢山散りばめられていました。
原爆投下を阻止するために死を決断するラストシーンには大変衝撃を受けました。スモークを使用しての眩いほどの光がとても印象的で、二度とこのようなことが起きないで欲しいという未来への願い、希望の光の様に見えました。
重たい内容を扱いながらも、とても軽快で、淀工さん特有のパワフルで力強い演技に圧倒され続け、あっという間の100分でした。
淀川工科高等学校の皆さん、お疲れ様でした。
金蘭会高校演劇部 大久保汐里
関西大学第一高等学校 観劇ブログ
堺東高校観劇ブログ
堺東高校さんの公演には終始何か目を引くものがあった。
まず前説。劇場全体を列車に見立て注意事項を述べていくため、まだ作品内に入ってもいないのに彼女たちの作り出す空間に引き込まれるようだった。
そして始まる本編。ジェットコースターのようにどんどん話が進み役者全員の生き生きとした演技が止まらない。だからなのだろうか、「見連川」と書かれた私たち観客にはまだ読み方も知らされていない看板が醸し出す存在感が風景として溶け込んでいて素直にすっきりとした気分を与えられる。
はじめは麻生愛海さん演じる綺麗な女性、星野奈津美の未練が主題かと思えば、中林雪穂さんの駅長、近田裕海さんの山田次郎の2人も元は「ホシ」であり、未練を抱えていると知らされ驚いた。
温厚そうでおっとりした話し方から一見頼りなさそうにみえるが一歩引いた立場から皆を見守る駅長、たまに意地悪なことを言ったりもするが頼れるお兄さんのような山田さん、大和撫子といった言葉が似合う奈津美。一見何の関わりも無さそうな3人の未練が共存し、そこに「見連川」の妹のような上田実咲さん演じる純粋で不器用な南河内光ちゃんや池田美緒さん演じる包容力のあるキャリアウーマン佐久間栞、態度のみが大きく敵のように扱われるがお調子者で憎めない高橋凜平さん演じる佐久間大五郎の夫婦が加わることで「駅」という狭い世界がとても広く温かいものに思える。
舞台全体がとてもきれいにまとまった印象だが窮屈なわけでなく広く感じた。音響・照明もまさに適材適所といった感じでそういうものも含め、80分ずっと芯の通ったものがキャスト全員の中にあったのだろう。きっとそれが未練であり、乗り越えた先にある未来だと自然に思わせられた。
出演者は女性ばかりで男性が1人しかいないとは思えない程に創り上げられた舞台、このような素敵なものを観させていただいて、堺東高校さん、ありがとうございました。
大阪女学院高校 樋口穂乃佳